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白い薔薇によせて



いらしゃいませ。現在の閲覧者  名さま

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「SS (二次創作小説)」
空白の二年間

SUNSET BEACH

一番初めに作ろうと思い立ったサイドストーリーです。SSを書こうとした発端かも知れません。

サンセット・ビーチ 前編。後編は明日で、2夜連続でお届けします。





今日もお馴染みの光景が繰り広げられている。 誰が誰だか、お分かりになるだろうか?


「 アンタが声掛けなさいよ 」
「 いやよぉ。 水着でしょ。 断られるわ 」
「 でも、少佐がいかないと海にいけないんでしょ 」
「 何がなんでも、行ってもらうのよ! 」


結局未沙に声を掛けたのは、ヴァネッサだった。

水の浄化と海岸の整備が進み、今年からごく一部の海岸での海水浴が許可されるようになったのだ。 しかし、まず最初に恩恵に与れるのは一部の者達だった。


「 不公平よねえ 」
「 おエライさんの考えることなんて、そんなモンよ 」
「 ずっるーい! 」


軍の佐官クラス以上の者や政治家等が、事前に申請しないと許可されなかった。 もしくは懸賞で当たった者のみで ・・・ 当然当たるはずもなく、キムの発案で未沙の名を使って申請したのだ。 

実行犯はヴァネッサで、シャミーはバレないように念力を飛ばす役 (要は邪魔しないということ) 。 もっと種明かしをすれば、クローディアとマックスも裏で手を貸していたと言うべきか ・・・。

無事に申請が通り、後はお堅い上官をだまくらかすのみ ・・・ と、大はしゃぎする3人に、粘りつくようなジットリとした視線。


( くそ~! 僕も絶対に行ってやる! )


司令センター唯一の雄花、怨念に燃える Lonely 町崎健一だ。



               ) ) )



久し振りの海水浴を、2人は楽しみにしていた。 輝は5年くらい、未沙は小さい頃以来で ・・・ 約10年ぶりだ。


「 でも、クローディアだけ行かないなんて ・・・ 」
「 海は嫌いだって言ってたもんな 」
「 彼女が残るから、私達が安心して行けるんだけど 」

   「 「 お疲れさまで~す 」 」

「 お疲れ様 」


交代要員の者達が脇を通り過ぎ、帰って行った。
マクロス時代と違って、現在は勤務シフトにも随分余裕が出た。 大戦でかなりの人数が退役したものの、残った統合軍の生粋の軍人や、新たにゼントラーディ人も加わった。 新人達も育ち、今ではスクランブルがかかるのはレベルC以上の事態のみだ。 

未沙の夜勤も月1~2回と減り、これは主任として夜間の状況も把握するためと、彼女自らが言い出したことだった。 


「 まあ、クローディアさんに甘えて楽しんで来たら? 」
「 そうね。 折角誘ってもらったんだし 」


某彼女は留守を預り、某彼は輝に散々来るよう吹き込んで、根回しはバッチリだった。 3人娘とタッグを組んで、冴えたチームワーク振りを見せたものだ。


                    



青い海と白い砂浜に降り立つ、メンバーは計10.5人。 
輝&未沙、マックス&ミリア&コミリア、ブリッジ3人娘&青い風3人組だった。  0.5人は生後5カ月のコミリアだ。


つれなく歩く あなたの後を
ふくれっつらして 追ってゆく
ギラギラ続く 白い砂浜



青い風3人組が持ち込んだラジカセで、ミンメイのナンバーを流す。


♪SUNSET BEACH
沖縄離島の久米島  「 はての浜 」



「 キャー! キレー 」
「 早く泳ぎましょうよ 」
「 ちょっと ・・・ あの人カッコ良くない? 」


ボーイフレンド連れで来て、既に他の男に目移りしている。 
そして、そのボーイフレンド達は ・・・


「 い、いいか、ワレラ。 アレはワンピースって言うんだ 」
「 ロリー ・・・ あれは ビ・キ・ニ だろ。 ん? どうしたコンダ 」
「 な・なあ、 ア・アレは? 」

   「 「 「  ・ 」  」



あいつに惚れてるって ゆうけれど
あなたの方が 好きなのよ
いつも一緒の SUNSET BEACH



他のギャルに目移りしていた3人は、コンダの指さす方を見て、思わず喉を鳴らす。


「 ここが海水浴場と言うのか 」
「 ミ・ミリア、待って ・・・ 」
「 少佐、何グズグズしているのだ? 先行きますよ 」
「 あん、置いてかないで 」


何とも魅惑的なマイクローンの女2人と、将来確実にそうなるであろう赤ん坊が、連れ立っているではないか!

髪と瞳に合わせた深翠のビキニが、白い躯 -からだ- をなまめかしく引きたてる。 トップのワンショルダーは細いヒモ状で、思わず「ほどけないかな~」と思わされるものがある。 なだらかな腰骨まで肌を露わにするローライズボトムは、もはや男には犯罪レベルだ。


「 ミリア 」
「 マックス! 海はいいな 」
「 そうだろ? コミリアにも海を見せたかったんだ 」


マックスが出てきて、その後ろを輝が歩いて来る。 マックスは濃紺のビキニパンツに、ヤシの葉柄の落ち着いたアロハ。 すっきりとした容姿のためか、いやらしい感じは全くなかった。

マックスはコミリアを抱き取ると、海に向かい 高い高い をした。
コミリアに潮風がイタズラする。


「 コミリア、これが海だぞ 」
「 うー! うー! 」
「 地球の生命の源だ 」
「 生命とは素晴らしいものだな 」
「 あう! あう! 」


コミリアは始めて見る海に、手足をバタバタさせる。 まだ視力もさほど発達していないから、反射する光が見えるだけかと思われるが、ゼントラーディ人の血なのか同月齢よりも明らかに発育がよい。

コミリアはマックスお手製、赤い金魚と黒い出目金が戯れる夏柄の、ガーゼでできたロンパースだ。 ノースリーブの肩やゴムで絞められた股からからはみ出るムッチリした手足と、オムツのせいでカボチャのようになったおしりが可愛らしく、未沙は目を奪われる。


「 ねえ ・・・ 、そんな小さい子を海になんて、大丈夫なの? 」
「 僕とミリアが交代で、ちゃんと屋根の下で面倒を見ますよ 」


マックスはコミリアを抱いて、海の家に向かって行った。 
ミリアは2人の後ろ姿を目で追い、誇らし気に胸を張って言う。


「 マックスは、私に海や仲間の良さを教えようとしてくれてるんだ 」
「 あいつはそういう奴だよな 」


コミリアに気を取られていた未沙は、輝の声で急に彼の存在を意識した。 途端にどこかへ身を隠してしまいたくなる。

・・・ だって、こんな格好を見せるのは初めてなのだ。


『 若いんだから、思いっきり見せちゃいなさい 』


クローディアにそそのかされ、ビキニなぞにした自分が恥ずかしい。

今日の未沙のいでたちは、センス抜群の親友がお見立てした短いパレオ付きビキニ。 Vネックのトップとハイレッグのボトムのラインが、シャープで美しい。 魅力的な腰回りから太ももまでを、膝上20センチ位のシーズルーのパレオが覆っていた。 


♪SUNSET BEACH 
石垣島のハイビスカス



オレンジとレモン色の太陽光の中で赤やピンクの花と、グリーンの葉の色が映える、明るく清楚な南国風のデザインだ。


『 オバンになってから “ビキニ着たかった~” って後悔してもいいの? 』


未沙なりに、華やかで大胆なものに挑戦したつもりだ。・・・が、折角の勇気を白いUVカーディガンで覆ってしまっていたが。
 
髪は高い位置に三ツ編みを巻いたお団子を、繊細なレース編みで作った黄緑と深緑の葉っぱを付けたピンで留め、亜麻色のお花のようにまとめている。  大人っぽいつもりでも、どこか夢見る少女っぽさが出てしまうのが未沙だった。


「 ミ・ミリア。 さっき言った日焼け止めを塗ってあげるわ 」
「 ああ、少佐。 頼みます 」


未沙は何とか輝の目を避けて、隠れようと足掻いてみる。


「 あ、未沙 」
「 な、なに? 」
「 俺、あの3人組みと荷物降ろしたり、セットしてるから 」
「 じゃ、私も ・・・ 」
「 大丈夫。 力仕事は男が4人いれば十分さ 」
「 そ、そお? なら悪いけど、お願いします 」


未沙はモジモジしながら、表面上はいつも同じに振る舞おうとする。
輝は水中メガネを首に掛け、深い青色一色のショートボクサータイプの水着だ。 これから着るつもりの、白いTシャツを手にしていた。 


「 若造のクセに、ナカナカやるではないか 」
「 流石パイロットは、鍛えてるだけあるわね 」
「 うん うん 」



陽に焼けた肌 得意気な
あいつをとりまく あの娘たち

私のあげた ペンダント
いつの間にやら 別のもの
一人さみしい SUNSET BEACH



♪SUNSET BEACH



海の家でコミリアを抱いている未沙の前の、砂上で繰り広げられているのは ・・・


「 ああん、間に合わない!」
「 横から襲っちゃイヤ。 前から来て~!」


どこかで聞いたような、何とも  バカ  色っぽい声援。 悪ふざけ大好きな3人が、初心な男達をからかって楽しんでいるのだ。


「 な、なんだあれは!? 」
「 クソお、小馬鹿にしおって!」


黄色い声に戦くロリーに対して、逆に目隠しをしているワレラは闘争心をスイカに燃やす。


「 や~ん、そっちはダメえ 」
「 完全に射程外になりました 」


ミリアはそんなものには動じず、冷めた見解を未沙に言う。 
面白がっていたマックスが、輝に言った。


「 隊長! ロリーコンダワレラ中隊全滅。 キム中隊もかなりの打撃をこうむっています 」
「 頼りはスカル隊のみか…!」


ミリアは冗談と分かっているのか、本気なのか ・・・ 傍から見ると分からないが、とにかく夫に合わせた反応を返す。 

この2人は片方がとぼけて、もう片方は大真面目で、結果的に夫婦漫才を時々繰り広げるのだ。


「 よーし! 任せとけ 」


輝はTシャツを何故か脱ぎ棄てて、棒を構えた。 飛んできた服を未沙が拾い、すかさず畳む。

輝は目隠しした上に、更に3回廻された。


「 敵の臭いは ・・・ 」


唇をペロリとしながら、鼻をクンクンさせる。 輝は鼻がいい。 
未沙が カレー を作っているのを、5軒先から嗅ぎとって 「晩ゴハンはカレー!?」 とキッチンに駆け込んで来た程だ。


「 ねえねえ、スイカってどんな匂いがするの? 」
「 知らないわよ。 後で大尉に聞いたら? 」


ボクッ!!


スイカが 血飛沫? を飛ばして叩き割られ、輝は無事に隊長の面目を果たした。 


「 ねえ、スイカってクサい? それともいい匂いがするの? 」
「 え? えーっと ・・・ 」


本当は輝は目隠しをする前に確認しておいた風向きと波音を測って、スイカの位置を割り出しただけで、鼻クンクンは冗談なのだが。


「 スイカ臭い ・・・ かな? 」
「 そっかー! そうよねえ ・・・ 」

「 ・・・・・・ 」
「 気が合ってて、イイんじゃない? 」


呆れ顔のヴァネッサは、上品な紫一色のシンプルなワンピースだが、さり気なくバックレスとハイレッグなのが色っぽい。 お馴染みの眼鏡代わりの、細いプラチナのネックレスとアンクレットが、上品でかつ知性を感じさせる。 全体的には、落ち着いた淑やかさを醸し出していた。

冷めた目のキムは、スポーティーなラインのビキニで、トップが紺と白のボーダー柄。 ボトムはかなりダメージ加工を施した短パンのジーンズで、あちこちに穴や鉤裂きがあり、肌やトップと同じ紺色がのぞく。 ポケットからはゴツイ、クロムの髑髏とハートのチャームがぶら下がっている。 チャックを少し降ろした前立ての間から、かわいいおヘソが見えていた。 ちょっと小悪魔っぽいツンとした感じと、明るく楽しいマリン気分が満載だ。


「 輝はカブト虫ねっ 」
「  やっぱり~? 少佐もそう思いますよねえ 」

 「 「  」  」



感心して輝を見るシャミーは、水色のフリルスカート付きワンピースで、レースのような繊細な織り模様が入った生地だ。 ホルダーネックで首の後ろに結んだリボンとウエストのビーズが付いたお花のコサージュだけが、光沢のある素材だった。 フェミニンでありながら可愛らしく、子供っぽくはない。



 → じ~い → 

ごろごろ  (((
  

   あーれ~

めしあがれ
 



10人分には足りないと、マックスが 小玉スイカを持ち出す。


パシュッ


ミリアの一振りで、スイカはパカッっと切れた。 マックスが断面を合わせてそれを上下に重ね、再度セットする。


シュッ


マックスの一刀に、音もなくスイカに線が入った。 スイカは丸いままだ。 ヴァネッサが手を触れると、綺麗な切り口を見せてズレた。


♪SUNSET BEACH 



( 今度は斬鉄剣か? )
 

格闘技を全制覇してしまい、今度は武器に凝り出したのだろうか。


「 Nice マックス 」
「 Thank you ミリア 」


夫婦はクールな笑みで、ハイタッチをしたまま手を握り合わせる。


「 ウッソ~ッ!! 」
「 ねえ、ねえ。 どうなってんの? 」
「 棒で切れるなんて ・・・ 」

( 全くアイツら、次元が違うよな )

※フィクションです


輝は最近2人の余りの離れ業ぶりを、昔の中隊長仲間達から噂で聞く。 以前のマクロスのように戦闘がメインだったなら、マックス&ミリア2人のみの遊撃部隊を作った方が、成果が上がるんじゃないかと思う。







2チームに分かれて、ビーチバレーに興じる。 
そう、興じているハズなのだが ・・・


ビシッ!


「 ひっ! 」


バシュッ!


「 ギャ~ 」


バキッ!


「 ウグッ! 」


どうして柔らかいボールが、こんな音を立てるのだろうか ・・・ 。


「 撃て! ミリア 」
「 まかせろ マックス!」


砂浜という宇宙に “蒼い彗星” が流れ、 “赤い稲妻” が走る。

・・・ と、そんな大した話ではない。 しかし息のあった高速プレイは、2 vs 3 のハンデをものともしない有り様だ。


「 素敵ー!」
「 カッコイーイ!」
「 ミリアさ~ん ❤ 」

 「  え゛? 」 」



惨敗のブルーウインド・チームは、スゴスゴ観客に回る。 
ちなみ彼らのファッションは ・・・ 気が向いたらその内に、だ。

彼等の余りの負けっぷりに、輝と未沙が打って出る。 コミリアはヴァネッサが抱っこした。


「 手加減抜きで。 負けませんよ? 行くぞ、ミリア 」
「 こっちこそ、負けないぜ。 いいな、未沙! 」


それぞれのパートナーが、無言で頷く。 完全本気モードだ。

何故だか西部劇よろしく「ヒュルルル~」と風が吹き、砂が舞った。



♪SUNSET BEACH
ゲーム 「RED◆DEAD REVOLVER」



「 よ ~~ い  ドン! 」


シャミーの間の抜けた合図と同時に、輝がドライブ・サーブを放つ。  周囲の空気を巻き込んで飛んだボールは、ピンポイントで敵の間隙を突くかと思いきや、瞬間移動したマックスによりレシーブされた。


「 チッ! 」

「 Hi! ミリア 」
「 Open! マックス 」
「 OK、ミリア 」


ミリアのトスで高く上がったボールを目で追いながら、マックスは素早く相手コートの穴を探る。 


( Lock-on ♪  )


マックスはニヤリと笑い、定めた照準へ豪快に弾丸を撃ち込んだ。


「 ハイッ  輝、お願いっ!」
「 いいぞ! 未沙 」


未沙はマックスの視線からコースを読んで、アタックと同時にポイントへ移って防御したのだ。 


「 ヒュ~ゥ  CLEVER! 」


マックスは思わず口笛を吹き、上体を起こして両手を腰に当て、目を輝かせて未沙を見た。


輝がレシーブされたボールに軽く手を触れて軌道を変え、手首をスナップさせて相手コートのネット際、足元に落とす。


「 ふふっ。 まだ甘いんだな、これが 」


完璧なドロップだったが、ミリアは落ち着いて腰を落としてすくった。 そのまま背後の相方がまるで見えているかのような角度で、上手く回転を殺した球を送る。


「 先輩、行きますよ! 」
「 来いっ! 」


マックスは砂浜をものともせず駆けて、助走をつけ高く跳躍した。 
つま先から引く砂煙が、宙に蒼い彗星の軌跡を描く。 弓なりに反った背を強靭な腹筋で屈曲させて生み出したパワーで、渾身のバックアタックを繰り出した。


ATTAーーCK!!

♪SUNSET BEACH
CD 「冒険彗星」 ジャケット



Blue ★ Comet 
は、腰を充分に落として身構えていた輝を正面から襲い、頭上から叩き潰した。 

撃沈されて尻もちを着いた輝に、未沙が駆け寄って手を貸す。


「 やるわね 見てなさい! 」
「 あ、ああ ・・・ 」


闘争心剥き出しの未沙に、輝は呆気にとられる。 彼女は着ていたUVカーデガンを、マントよろしく勇ましく脱ぎ去った。



 「 「 「  」 」 」
    
 「 きゃ~~~~~ぁ 」
 

   
 
悶えている3人と1人に目もくれず、未沙はそそくさとカーデガンを畳む。 彼女は負けず嫌いで、几帳面なのだ。 

そして熱中すると周りが目に入らなくなるきらいがある未沙は、畳まれた服をすかさず受け取りに来たシャミーの目が、完全に  なのにも全く気が付かない。


「 いいな、少佐 ヤル気だな 」
「 早瀬さん、目の毒ですよ 」
「 こうなったら、毒を喰らわば皿までよっ! 」   ←?



 ブ ーーーーー !!!!! 
   
   ぴゅ~~ぅ  



腰に巻いたパレオまで取り去った未沙に、いつの間にやら増えたギャラリーの鼻血の雨が降るが、彼女はお構いなしだ。


「 輝っ Aクイックよ! 」
「 りょ・りょ、 りょうーかい! 」

輝のジャンプに合わせて、未沙がいい位置にトスを上げる。  打ち込もうとした輝の前にミリアが長い腕の壁を作り、見事ブロックした。 

ミリアがネット越しに、輝をニヤリと哂う。


「 アナタの上官殿は、大変だな? 一条 た・い・い 」
「 ナ・ナ、ナンだよ。 ブロック、高すぎだっつーの 」


輝は小声で「大体デカいんだよ」等とブツクサ言いながら、バックラインに立つ。 輝が放ったフローターサーブは、ネットすれすれを低空飛行し、マックスに向かった。 マックスは余裕で着弾を待っていたが、少し手前でボールがスライスする。 

しかし人間離れした動体視力には、コマ送りさながらだ。


「 ミリア、B 」
「 OK 」


平行トスが絶妙で、マックスの手掌に吸い込まれるようだ。

「 未沙、アレはできる? 」
「 ふふ、ト・ウ・ゼ・ン。 yes,sir! 」


輝のイタズラな瞳に、未沙は余裕だ。 相棒のバックトスに、輝は腕を振り切った。


潮風吹いて ビッグウェーブ
私の心に 住みつきだした
あいつが陽気に はねまわる
波乗り 太陽 ペンダント
SUNSET BEACH
の昼下がり



「 Hey マックス! A・B・C と来たら?  」
「 ふふっ、当然デショ 」


挑発する輝にマックスは乗ったように見せて、その上を行く。 

ミリアが蠱惑的な翠の瞳を投げ、紅く濡れた唇から吐息交じりの声で、男を誘う。



♪SUNSET BEACH



「 なあ、マックス。 もっと気持ちいいコトしよう ・・・? 」
「 イイね 」


ミリアの平行トスを呼び込むかのように早いタイミングで跳んだマックスを予測して、輝は絶妙なタイミングでブロックに飛んだ。


( イケるっ! )


ネット越しに睨んでいたクールな瞳が、突如視界から消える。


( !? )


ミリアは音がする程の鋭いトスを、太陽に向かって一直線に弾く。
コートの端から端へ、斜めに縦断する弾丸。 
センターにいた輝から離れたネットのバーの傍で、いつの間にかマックスが跳んでいた。


( 1人時間差 プラス 平行移動 ・・・!? )


 ―― ヒカリ攻撃だ 


太陽の輝きを背に、マックスの影は閃光を放った。 



「 「 「 「 「 「 ・・・  ・・・ 」 」 」 」 」 」 」  

 

砂に埋め込まれ煙を吹く弾を、輝と未沙はもちろん流血中のギャラリーも身動き一つできず、沈黙した。


「 ふふっ、流石は私のマックス。 最高のオトコだ 」
「 僕のミリアも、最高のオンナさ 」




ごく一部 完
※このお話は完全にフィクションです


 

          ・               



アンビリーバボーでデンジャラス、おまけにスプラッターなビーチバレーを終え、輝と未沙は砂浜に並んで、疲れて座り込んでいた。 結局未沙の本気も虚しく大差で負けてしまい、あの後ウサ晴らしに2人で遠泳に行ったのだ。 

その内未沙は日陰に入って横になり、ウトウトしてしまった。 
パレオは布団代わりのつもりか、お腹に掛けられている。


「 う ~~ ん ・・・ 」


寝返りを打って滑り落ちたパレオ摘まみ上げ、輝は長さの足りないそれを、目を逸らしながら未沙の胸から太ももまで無理に被せた。  横向きでは寄せられた胸の谷間も、付いている砂がその形を目立たせてしまうヒップも、全部丸見えだ。

輝は数々の非常識な体験と今置かれている状況に、未沙とは違う意味で疲労困憊し、ガックリだ。


( 未沙、頼むから自覚してくれ ・・・! )


遠巻きにチラチラ熱い粘波を送る男達の視界から未沙を遮り、輝はひとり疲れた溜息を吐いた。



波風やんで トワイライト
熱さの残る 素足の浜辺
浮気なあいつを あきらめて
素敵な あなたを まっている
SUNSET BEACH は夢の中



輝は男共の未沙とミリアへの視線に、出そうだった鼻血も引っ込んだ。 マックスは余裕で、見せ付けるようにミリアの肩を抱いてギャラリーを掻き分けていたのに、ちょっと自分でも情けなかったりする。

透け透けの軽いパレオが風にさらわれ、小馬鹿にしたようにピラピラと飛んで行くのを、輝はアワワと追いかけた。








鼻血の出し過ぎか、夕刻になっても寝込んだままのシャミーを待つ間、輝と未沙は海の家に来た。


「 痛った~い 」
「 当ったり前だ。 上に何にも着てなかったんだから 」


ピンクになった未沙の肩を、輝はツンとする。


「 止めて頂戴! 痛いじゃないの。 グスン  」
「 痛いからやってるんだ 」
「 どうして、そんな意地悪するの? 」
「 俺は、イジワルが、好きなんだ 」


輝はさっきから、何だかプリプリしていると未沙は思う。 マックス達に負けたからだろうか?


「 早瀬さん、男は好きな子には意地悪したくなるんですよ 」
「 バッ、バッカなコト言うな! 」
「 ///// 」


上着を (シャミーが興奮して) 汚してしまった未沙に、輝がTシャツを貸していると、マックス&ミリアがやって来た。


「 お前もそうなのか? マックス 」

「 ・・・ そんなの、小さい男の子くらいだよ 」

「 え? 一条大尉は子供じゃないぞ?」
「 しーーーっ!」

「 マックス!! 」


マックスは慌ててミリアを連れて、退散していった。 


「 やっぱり、ちょっと大きいかしら? 」
「 い、いや。 大丈夫じゃない? 」


ダボダボと緩く自分のTシャツを着て乙女座りをする未沙は、嬉し恥ずかしという感じで、堪らなく可愛いかった。


♪sunset beach
新潟県の恋人岬から見た 佐渡ヶ島



素敵な あなたを 待っている
SUNSET BEACHは夢の中



HappyEnd 



Song By  「 SUNSET BEACH 」 飯島真理
作曲: 羽田健太郎   作詞: 阿佐茜
( 曲名クリックで別窓へリンク )

何故、ミンメイ?と聞かないでください・・・。 曲にノッて頭をふんふんしながら、おめめクリクリの輝が好きなんです。 それにすごくデートっぽくって、楽しそうだし。


あとがき

大戦が終わって2年も経たっていないのに、この人達はこんなにノーテンキでよいのだろうか・・・? でも、マクロスだし。 
まだ5ヶ月のコミリアを海になんか連れて来てもよいのだろうか・・・? でも、マックス&ミリアだし。 
自分の趣味と楽しさに偏った、限りなく If に近いSSでした!

スイカ割りの声援 ~ マックス&ミリアの漫才は、TV第6話のピンポイントバリアガールズの悲鳴と、グローバル&クローディアのやり取りが元ネタです。

2組のトリオのセリフは、一応個性を出したつもりですが ・・・ いかがだったでしょうか。

4人組でスポーツ物をやりたかったんです。 思わずスポ根しようかと思う程に書いていて楽しかったですが、テーマがずれるので断念。 ビーチバレーは良く分からないので、バレーボールで書きました。 どんな技が炸裂したか映像で知りたい方は、こちら (別窓へリンク) をどうぞ。



おまけ
 

ぷち Macross If  ~もし、コミリアが8カ月だったら~


マックス&ミリアのビーチバレーを、輝と未沙は海の家から観戦している。 未沙に抱かれたコミリアは、すっかり見るのに飽きていた。 

未沙の後ろにいる輝に、未沙の肩越しにちょっかいを掛けている。


「 やるか~? コミリア 」
「 ぷー ぷー! 」


ネコじゃらしの如く揺れるモミアゲを掴もうとするコミリアの椛 もみじ の手をかいくぐって、輝は反撃する。 チョイチョイと、彼女のプニプニした頬をつつくのだ。


「 うきゃきゃ 」


コミリアが大喜びでのけ反った。 未沙はコミリアが膝の上でピョンピョンできるよう緩く手を添えていただけなので、コミリアは後ろに倒れそうになる。


「 きゃっ! 」


とっさに未沙が抱き込もうとするが、ゼントラの血が成せる技なのか、それより早くコミリア自身が未沙にグワシッ!と掴まった。


「 やん! 」


コミリアが乳児とは思えない力で掴まったのは、未沙の水着で ・・・


「 ダメーーー! 」


お約束通り ブラが外れかける。 後ろから見ていた輝は、水着のヒモがほどける様子がまるでコマ送りのように見えた。 持ち前の反射神経で、水着を押さえる。


「 !!! 」  「 !!! 」



実際に押さえたのは、未沙のバストだった。 2人は同時に真っ赤になる。


「 ごごごごご ごめん! てててて 手、はなすよ 」


しかし、余りの衝撃に輝の手は持ち主の言う事を聞かず、まさに両乳房を “わし掴み状態” だ。


「 あわわわ どどど どうしよう 」
「 ダメ~ェ! 離しちゃイヤ~! これは上官命令よっ! 」
「 どどどど どうしてですか? 」
「 ブラが取れちゃう~(涙) 」
「 そそそ そっか! 」


未沙はまだ立てないコミリアを手放せず、強力なゼントラ乳児の力に対抗できるのは、輝だけなのだ。


「 ご・ご・ご、ごめんーー! 」
「 あ~ん、どうしたらいいのぉ 」


更に引っ張るコミリアに負けないためにも、輝は前屈みになっている未沙の背中に密着して被さるような形になった。 

コミリアを床に寝かせればよいのだが、輝も未沙も最早パニック状態だ。

輝 vs コミリア の必死の綱引き勝負は、団子のように密着する3人を見てクスクス笑うマックスが来るまでの、長期戦だった。



ぷち あとがき

こんなの書いてて、「 私ってバカ?」と思った ・・・。

でも、ちょこっと If が書けたのは、嬉しいです。

「 コミリア Good Job  」
 と思った方 へ
拍手パチパチを下されば幸いです。


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