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白い薔薇によせて



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「SS (二次創作小説)」
超時空要塞マクロス 第二部

第28話 MY ALBUM ~side 輝~

初めて書いたSSです。同話の未沙サイドと併せて、ブログ開設時にUPしたお話でした。

「空白の二年間」と「輝の苦悩と悲しみ」をえがきたくなりました。たんぽぽ野原の風景や音楽が優しいが故に、余計に彼の悲しみが伝わります。

 統合軍とゼントラーディ軍の地球全域を焦土と化した悪夢の戦いは終わり、地球はほぼ全滅した。生き残ったのはマクロスに乗っていた人々と、地球上のごくわずかな民間人、ゼントラーディ軍の少数だけであった。そして生き残った人々は見る影もなくなった大地に降り立ち、復興の努力を開始したのである。

 およそ2年の歳月が流れ、未だ数々の問題はあるものの、人々の生活は安定を取り戻しつつあった。輝と未沙も新・統合軍の中核を担う存在として、軍で日々奮闘していた。しかしそこには、新たな争いの火種が膨らみつつあった。


それでは、輝の心のアルバムをご覧下さい。

残骸の下から生える たんぽぽ
2011.6.12 UP
2012.3.14 改訂


 2011年8月、一条輝は治安維持パトロール部隊の指揮官の一人として任命された。各地で起こり始めたゼントラーディ人による暴動に対応するためだ。今のところ数人が町中で乱闘する程度のものであったが、いつ武力抗争に発展しないとも限らなかった。


 輝と未沙はマクロスの艦外テラスで、並んで手すりにもたれて話していた。2人がマクロスで込み入った話をする時は、よくここに来るのだ。とても景色がよい場所なのだが風が強くて、出て来る者は少ない。同じ景色がすぐそばの食堂で、壁一面の大展望窓から食事やお茶を楽しみながらゆっくり眺められるからだ。

8月の爽やかな風が軽やかに、未沙の明るい色の髪を流す。テラスに出てすぐは確かに風が強いが、手すりの方まで来てしまえば意外と穏やかだった。

「 今更、ヤツらと争いたくないな 」
「 そうね。同じ地球で、共に生きているんですもの ―― でも、これは彼らのためにも必要な任務だわ 」
「 ヤツらのために …… ? 」
「 力でただ押さえ付ければいいって訳じゃない。彼らが何故そんな事をしたのか、どんな思いを抱えているのか。それをかって対応しないと、互いが傷付くし暴動はいつまでも止まないわ 」
「 俺も力で押さえ付けるのは嫌だな。できれば、納得して止めて欲しい …… 難しい任務だな 」
「 本当にね。でも体が大きくても、文化を余り知らなくても彼らは私たちと同じ、人間なんですもの 」
「 うーん、戦後に入隊した奴らも多いだろ。そこんとこが分んなかったり、バルキリーの力加減が出来なくて、余計に争い事が大きくなりそうなんだよなぁ 」
「 ゼントラーディ人の感情も新人の対応も、分かる指揮官じゃないと務まらないわね ―― あなたみたいな 」

艦外テラスから見える巻き雲

 10月になりパトロール隊のシステムも、人員も上手く回るようになった。輝も一時よりは大分落ち着いた生活を取り戻す。しかし治安維持パトロールは、輝にとって決して楽しい任務ではなかった。

月面アポロ基地での太陽系内パトロールや、新型可変戦闘機のテストパイロットは、ゼントラーディ人や監察軍の襲来しゅうらいに備えたものであった。しかし実際には戦闘をするでなく気楽だったし、高性能の新型機を操れることは楽しかった。

対して治安維持パトロールの任務は、目の前の人間に対峙たいじしなくてはならない。物盗りや食い逃げ ・ 器物損壊や喧嘩など形は様々だが、根底にある原因は同じだ。短時間で復興する為に地球の文化や事情を基本としている世の中を、ゼントラーディ人が生きてゆくのは難しいのが現実だった。

 彼らは長い間知識や生活を制限されて、文化的思考を持たず生きてきた人々なのだ。しかしちゃんと働いて豊かな生活を送りたいと思うし、努力もしている。なのに上手くいかない苛立ち。そのような彼等を時に説得し、時には銃で威嚇いかくしなければならない。

自分に一体どんな言葉や銃が持てよう …… 。そんな迷いや葛藤を抱えながらも、その時できる自身の精一杯で対するしない日々。パトロール隊の仕事は、地球人とゼントラーディ人が共存してゆくことの難しさをの当たりにさせられるものだった。

戦闘での損傷によりボドル艦隊の撤退についていけず、地球に残らざるを得なかった者達が馴染めないのは分かる。しかし一度は地球の文化に目覚めて選んで残りながら、再び戦いの日々を求めようとする者達も多かった。

「 文化を ―― 戦い以外の生き方を知らなければ、また戦争になるかも知れない 」
「 人類の歴史も戦争の繰り返しで、絶えず世界のどこかで戦いがあったわ 」
「 戦争なんて、何でするんだろう …… 」
「 戦争を始める理由は利害であったり、生存してゆく為であったり。それどころか、それぞれの正義や愛の為と信じてであったりさえするのよね …… 」
「 どんな理由でも残されるのは、失う悲しみや虚しさなのに。あれだけの大戦争を経験して、たくさん犠牲を払って、まだ2年もたってないのに! 結局、いつまでたっても戦争が止められないのが人間なのか …… ?」

 輝はそれが悲しくて、未沙に日々の葛藤やつらい心情をこぼした。彼女ならば自分の言いたい事も気持ちも分かってくれるはずで、何でも話せたのだ。未沙には輝の心情が痛いほど分かる。自分はあの激しい宇宙戦争を彼と共に生き延びてきたのだ。それに同じ想いを抱えながら、ライバーや自分は軍人であり続けた。

大戦直後は暗い現状や未来の予感があっても、ひたすら地球の復興を目指して任務の話も弾んだものだった。しかし今は悪い予測を変えたくて、一人で抱えるには重い心情を分かち合いたくて ―― 話せば話すほど、話題は暗い方向へと向かった。

「 戦争をやめられない地球人。戦争を忘れられないゼントラーディ人、か …… 」
「 地球上で、地球人は100万人強。ゼントラーディ人は人間の5倍の大きさで、力も強くて ―― 800万人 」

  「 「 ・・・・・・ 」 」

争えば、結果は明らかであった。それに例え地球内で紛争が起こらなかったとしても、この広大な宇宙のあちこちで戦争が繰り広げられているのだ。地球とて、いつ巻き込まれないとも限らなかった。話し合う事で戦争を予感するのがつらく、2人は次第に語り合うことが少なくなっていった。日々増す、地球人とゼントラーディ人の間の緊張感。閉塞的な現状と気持ち。そんな日々に輝は疲れていたのかも知れない。

輝の心は現実からの逃避を欲していた。





 その日輝は任務で疲労困憊こんぱいしていたが一晩中浅い眠りしか訪れず、ベッドで膝を抱えて座っていた。昨日はゼントラーディ人が振り回すステテコを避けきれなかった部下がそいつを殴り、タコ部屋全体であわやの大乱闘になるところだった。輝が2人にラリアートして止めたのだが、殺気立っていた両陣から何故か拍手喝さいと腹巻やら地下足袋やらが乱れ飛んだ。最新鋭の戦闘兵器を操っての人間臭いやり取り ―― というミス・マッチに、神経が時々ついて行けない。

( アレはひどかった …… 。なんで俺は軍隊にいるんだろう。毎日毎日バルキリーで空から監視して、銃を振り回して。ただ空を飛べるだけでいいのに )

まぶたに優勝を決めた父が、ウイニング・ランで輝に親指を立てて誇らし気に飛ぶ姿が浮かぶ。後ろを付いて飛行する少年の自分を振り返り、風に髪をなびかせて笑うフォッカーが浮かぶ。

( 飛ぶのは、ただ楽しいだけの事だったのに。親父が死んだって、飛行機が一緒だった )

耳元を抜ける風の音、体に心地よいプロペラの振動。同じ釜の飯を食べた仲間と、飛行機同士で肩を並べて納得できる演技ができた時の達成感。見知らぬ同士でも、ライバルであっても、共に最速を狙う高揚と一体感。

―― 今 …… そう、今でも全てを覚えている! 

空を飛ぶプロペラ機
第28話 MY ALBUM ~side 輝~

 いつの間にか輝は大空を翔けていた。次第に体の力が抜け、眉間のしわがほどける。

フォッカーに誘われて行ったマクロスの進宙式。初めて操縦したバルキリーでミンメイを助けた。閉鎖空間で2人きり。不器用ながらも彼女の為に作った小さな家の中で、あの子は一生懸命に工夫して食事を作って待っていてくれた。日々不安は募ったけれど、いつも明るい彼女が意地らしくて可愛かった。絶望するミンメイを助ける事もできず、ただ抱き締める事しかできない自分が情けなくて ―― たったひとつ浮かんだ、好きだという言葉が言えなかった。

デートの約束ができた日は、会えるまでワクワクしてたっけ。会っている時は楽しくて可愛くて …… 。いつだってドキドキしていた。女の子と付き合った経験もなく、どうすれば彼女に近付けるか分からなかった。けれどそんな自分なりに、懸命にミンメイを喜ばせ大事にしようとしたつもりだった。

―― 今はただ懐かしい、初恋の想い出


 輝は立ち上がると、ミンメイの曲をかけた。彼女の歌と共にあった、マクロスの仲間との楽しかった日々。それらが次々に脳裏に甦り、その時々の幸せな気持ちになった。

( 変わらない歌 ―― ミンメイ、元気にしてるかなぁ )

戸棚の奥の片隅にそっとしまっておいたアルバムをめくる。生き生きとした彼女の姿に目を細める。最後は彼女への想いと共にしまった2人の写真があった。まだ17歳の自分と15歳のミンメイ。

午後からは勤務だ。昨晩は眠れなかった分、体だけでも休めておこう。アルバムを閉じるとベッドに横たわり、目を閉じる。自然と口元が緩み、輝は穏やかな眠りに入っていった。その表情は戦争をまだ知らない少年のようにあどけなく、満ち足りていた。





「 あー、遅刻するかと思った。まさか、あのまま寝ちまうとはなあ 」

 輝は空から探索していた。眼下の荒れ果てた光景に、地上はどこまでも荒野と瓦礫がれきしか続いていないような気がする。

「 あれ? なんだろう、あそこ。もしかして …… 」

遥か前方に見えた黄緑色の群れに、バルキリーを着陸させて地上に降りた。

「 花だ …… ! 緑だ! 」

黄色のタンポポと綿毛に、フォッカーとの思い出がよぎる。タンポポの咲き乱れる広い野原の丘を、ゆっくり飛行するプロペラ機。若き日のフォッカーが手を振ってくれ、まだ幼い少年の輝が駆け寄っていく。

フォッカーに向かって駆ける輝

―― 優しく平和だった頃


 現実にもどった輝はそんな平和な風景の中に、瓦礫と弾痕があるバルキリーの残骸があるのを見上げた。あの時、自分はミサイルの雨にさらされた。そう ―― 街が、人が、ここで失われたのだ。まだあれから2年もたっていないのだ。

足元のタンポポが滲んで見えた。


 輝はコクピットに座って遠い空を見つめながら、青空の遙か彼方にいるフォッカーに語りかける。

「 先輩。俺、まだ軍に残ってます 」
『 どうした輝! 情けない面しやがって。お前、ミンメイちゃんを守りたくって軍に入ったんじゃないのか? 彼女 はどうしてる 』
「 ミンメイかぁ。そう言われても、しばらく会ってないもんな 」
『 会ってないだと? なんだお前、他に女でもこさえたのか !? 』

輝は一瞬、モニターの横に差したタンポポへ目を向けた。

( い・いやいや、別に “ 女 ” だなんて …… )

「 そ・そんな人、いればいいですけど …… 」
『 ほんとうか、輝? 俺が軍隊に入っていたのはなあ、女が好きだからだ。好きな女を守る。いい仕事じゃないか。えぇ? アッハッハッハ! 」
「 好きな女を守る。いい仕事 …… 」

輝の瞳に光が宿り、操縦桿に腕が伸びる。入隊した時の気持ちを思い出し、握る手に力がこもった。

「 好きな人 ―― 好きな人か! 」

( そうだ、俺は争いや破壊がしたくて軍人になったんじゃない。
大事なものを守りたくて軍に入ったんだ )

 空へ飛び立つ輝を、たんぽぽ達が見送った。

飛び立つガウォークと たんぽぽ

Zero ‐ G ‐ Love  Zero ‐ G ‐ Love
Fore Three Tow One Zero ‐ G ‐ Love

通信機からミンメイの歌う「0-G Love」が聴こえてきた。

「 ミンメイ! 」

変わらない彼女の明るい歌声がよく聞きたくて、輝は通信のボリュームを上げる。

( 街から街へ巡業して回ってるって聞いたけど、元気かな )

『 街の復興は全て皆さんの努力によるものです。リン・ミンメイは、そんな皆さんを励ます為に来ました。彼女はこれからも皆さんの為に歌い続けます。地球をメチャメチャにした、許すべからざる軍人どもの為にではありません 』

( 地球をメチャメチャにした …… )

暖まりかけた胸の奥から熱がスッと引き、輝はシートに力なく沈んだ。


キュピ~ン!


 着信のブザーが鳴り、モニターに部下の憮然とした顔が写る。

『 隊長! バルキリーを離れるなら、無線機ぐらい持ってって下さい 』
「 すまん。それより、聞いて驚くな。レッドゾーンに野生のタンポポが咲いてたぞ! 」
『 まさか野生のなんて。冗談ばっか 』
「 ホラ、これが何よりの証拠だ。驚いたよ、上空から緑が見えた時は 」
『 自然再生計画の種が飛んでって、根付いたんですね。すごいなあ 』

2010年5月にスタートした自然再生計画。地球に残っていた動植物やマクロス艦内の農園にあった種をゼントラーディのクローン技術で複製し、自然再生管理局の厳重な管理の下で全地球規模で放っていた。レッド・ゾーンとは「動植物が正常に生育できる可能性が皆無」と評価された地域だ。

「 お前達、悪いがそのまま予定のコースでパトロールを続けててくれ 」
『 どこかへ回られるんですか? 』
「グランテ・シティに、ちょっと寄ってくる。すぐに追いかける。何かあったら、コールしてくれ 」
『 たぁいちょ ~~~ 』
「 心配するな。降りる時はちゃんと無線機を持って行くよ。頼んだぞ! 」

 頭より先に体が動いてしまう一条隊長。助けを求める声があれば、飛んで行く。争いがあれば、真っ先に突っ込む。興味を引く物があれば、飛び出す。バルキリーから降りる必要があれば、通信機を忘れる ―― 時に置いて行く。たまに怖い上官殿にバレてこっぴどく叱られるのも、もう慣れてしまったらしい。




 グランテ・シティでのミンメイとカイフンは、言い争って険悪な雰囲気だった。すさんで乱暴なカイフンも気になったし、ひどく疲れたようなミンメイも心配だった。そんな彼らに心を残しながら、輝はビヨン・シティへ暴動鎮圧のためにきびすを返した。

「 武器を持ち出されたとなると、あいつらじゃ荷が重いぞ。早く行かないと 」

 急いでコクピットに乗り込むと、差してあった たんぽぽ がまだ暖かい10月の風に可憐なおもてを揺らしているのが目に入る ―― その様に、未沙の顔が重なる。

たんぽぽ

( きっと、未沙も喜ぶ )

輝が微笑ほほえんでタンポポを優しくなでると、花はくすぐったそうに面をすり寄せてきた。自然と口元に笑みが浮かぶが、すぐさま気を引き締めてキャノピーを閉じる ―― その時の輝は既に、もう闘いに向かう隊長の顔だった。





 輝が帰還すると、未沙が壁に寄り掛かって待っていた。帰路の通信で彼女に尖った態度を取られたのを思い出し、輝もつい少し表情が硬くなってしまう。

「 隊長失格って、もう一度言いたそうな顔ですね 」
「 別に 」
「 ヘンですよ、さっきの少佐は 」
「 グローバル総司令が顔を出すようにって 」
「 総司令が? 今の事件のことかな 」
「 それで …… ミンメイさんに会えたの? 」

輝は先程の険悪だったミンメイとカイフンの様子が浮かび、思わず足を止めた。それにしても未沙は、どうしてそんな事を知ってるのだろう。

「 マネージャーのカイフンと、今グランテにいるって聞いたけど 」
「 会う事は会ったけど、話はしなかった。遠くから見ていただけさ 」
「 どうして話さなかったの? 」
「 そんな雰囲気じゃなかったんだ 」
「 何かあったの? 」

根掘り葉掘り聞かれているような気がして、苛立ちを感じる。通信でツンツンした態度をされたのも、本当は気に障っていたのだ。もちろん私用でバルキリーを離れていた自分が悪いので言えなかったが、「もう構うな」という気持ちに ついなる。

「 別に! 」

後ろを付いて歩いていた未沙が輝の横をサッと追い抜き際に、封筒を手渡してきた。

「 ん、何これ? ええ !? 」

輝が封筒を開けると、未沙の写真3枚が入っていた。何で?と目を向けたが、彼女は既にずっと前方を歩いている。輝の声が聞こえた途端、逃げるように走り去って行く背中を輝は呆然と見つめた。





 輝はグローバル総司令の部屋をノックした。

「 一条大尉、参りました 」
「 入りたまえ。早瀬少佐から詳しい報告は受けた。危惧していたことが現実になってしまったようだな 」
「 これで済めばいいんですが 」
「 来てもらったのは今後の事だ 」

パトロール隊の中隊長は他にもいる。しかしグローバルは、このまだ少年の面影を残す19歳の青年を最も信頼していた。それはゼントラーディーとファースト・コンタクトを果たし、無事生還してきた事がきっかけだ。以降も彼はフォッカー亡き後、マックスと共にエース・パイロットとしてマクロスを導いた。ボドル・ザー艦隊との決戦において、リン・ミンメイ作戦を立案したのも彼だ。

大戦後も、太陽系内や地球上での対巨人向けパトロール隊の立ち上げ、宇宙空間に主眼を置いた新鋭機のテストパイロット ―― 一条輝はレールが敷かれていない任務の先頭に立って臨み、その期待に応えた働きをしてきた。

それゆえに現在グローバルは、パトロール隊に関する重要事項は必ず輝と共に決定し、実行も任せていた。

「 と、言われますと? 」
「 この先、同じような暴動が起きる可能性はある。だとしたら今のうちにパトロール隊に所属しているゼントラーディ人を他の部署、例えばマクロスの内部勤務に移しておいたほうがいいかと思ってな 」
「 そうですね。僕の隊にも数人いますが、今後も同様な事が起これば、ゼントラー人同士が殺し合う事態も …… 」
「 よし。ゼントラー人の配置転換をしよう 」
「 分かりました 」

( かつての仲間と傷つけ合うなんて悲しい事、させられない ―― それにしても、いよいよ、だな )

輝は気を引き締めつつも新たな騒乱の幕開けを感じ、心の底でため息を吐いた。




 他の隊長との打ち合わせを終えた輝は、帰路につきながらマクロスを見上げる。カイフンを最低と言って突き放すミンメイも、彼女に愚痴を言って当たるカイフンも、以前の彼らとは変わってしまったように感じる。

「 上手くいってないのかな、あの2人。前に会った時は、あんな感じじゃなかったのに 」

輝の部屋ではフォッカーのヘルメットとミンメイのアルバムが、マクロス航海時代の名残りを残していた。





 バルキリーのコクピットにしなびれて頭を垂れたタンポポが一輪、残されていた。

「 あれ? 全く、ゴミは捨ててって欲しいなぁ 」

整備員はタンポポを放り捨て、花は風が冷たくなってきた夕闇の中、どこへともなく飛ばされていった。

蒲公英 - たんぽぽ -

「真心の愛」 「思わせぶり」 「別離」 「神のお告げ」 「愛の神託」

おわり

あとがき

輝の悲しみと苦悩や大戦後の状況設定は、パーメモ頼りに頑張りました。涙ぐむ様子が大戦の傷が癒えていない事を窺わせ、可哀想になります。未沙は仕事でも気持ちの上でも良い相談役として、いいお姉さん ・ 戦友しております。

好きな人ってダレ?
「他に女でもこさえたのか !?」 「そ・そんな人、いればいいですけど」って、いないんですか …… ? タンポポに掛けて未沙とこじつけましたが、この点のフォローには最後まで苦労しました。

戦後が描かれているのが斬新
ストーリーが一番盛り上がった後日、があるのは新鮮に感じました。物語はハッピー・エンドの後も続き、それはずっとハッピーな訳ではない、というリアルさが好きです。27話であれだけ展開が速く感動的に幕を閉じたのに、28話ではマッタリと平和な感じや回想 ・ 生活を垣間見せる等の人間臭さが描かれて、「おお ・・・ 」と何となく感動してしまいました。このSSの冒頭であらすじを展開した後、オープニングの出だし「デデデーン!」を入れたくなりました。アレ、重々しさがあって「何かが始まるぞ」な感じがカッコイイですよね!

輝の部下への接し方が板に付いており、隊長としてしての成長を感じます。未沙とも近しい関係な感じで、時間の経過が見えますね。絵は頬がふっくらしてちょっぴり幼い気もしますが、可愛らしい絵柄で綺麗でしたね。

NEXT 「【旧版】 第28話 MY ALBUM ~side 未沙~」
改訂前 「【旧版】 第28話 MY ALBUM ~side 輝~」
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 Comment 

Re: おめでとうございます(^◇^) 

> にゃおさん、ブログ開設おめでとうございます!!お初SSは、未沙や輝の想いを改めて語ったっいいSSですね~パーメモの場面が再現されてしあわせでした(*^_^*)
> 今後のご活躍!チョーーーー楽しみにしてます!!

生贄ありがとうございます。
喜んでいただけたようで、これでブログ公開に踏み切れます。
 
拍手もパチパチうれしいです。
がんばりますので、これからも応援よろしくお願いします。

おめでとうございます(^◇^) 

にゃおさん、ブログ開設おめでとうございます!!お初SSは、未沙や輝の想いを改めて語ったっいいSSですね~パーメモの場面が再現されてしあわせでした(*^_^*)
今後のご活躍!チョーーーー楽しみにしてます!!
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