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白い薔薇によせて



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「SS (二次創作小説)」
Macross IF

歴史の分岐点

かつてプロトカルチャーと呼ばれる、高度な文明を持つ種族がいた。彼らは行き過ぎた力故に、終には己を崩壊させて歴史から消え去る。その後に残されたしゅは、大きく分けて3つに育った。

    ひとつはゼントラーディと言われる、巨人の種族
    ひとつは監察側と言われる、謎の種族
    400万年前に銀河の辺境に生まれた、最もプロトカルチャーに近いと思われる種族

そして今、新たに芽吹くは ――



「 おい、野郎ども! 俺について来いッ !! 」

雲間から顔を出す太陽


青空に、カムジンの号令が響いた

12.8.6 UP


「 父ちゃん、女はヤロウじゃないぞ 」
「 やあよねぇ、コミリアちゃん。カムジンのオジさんったら、またいってるぅ~ 」
「 ミクちゃん、ダメよ。“ バカをあおるな ” って、ママに言われてるの 」


「 でぇめえぇ~らあぁ~~ 」

「 ほぉら、血が昇った。私の言った通りだぞ 」
「 ミリアは付き合い長いから、慣れてるな。俺はメンドクサくて、付き合いきれないけど 」
「 輝ったら、口が過ぎるわよ 」


 今日はカムジン&ラプ・ラミズ&未沙マックス&ミリア、の3家族でハイキングだ。カムジンを先頭に、1番年長のコミリアを中心とした手を繋いだ子供たちが歩く。その後ろを荷物などを持った大人5人が、ゾロゾロと着いて行った。

 ミリアとラプ・ラミズは料理を全くしないので、未沙とマックスが食べ物はほとんど準備した。代わりにゼントラーディ女性2人は、食物や飲み物、ハイキング用品等を運ぶ男共を眺めている。ちなみに、オイグルは留守番だ。



じゅ~~っ  じゅ~~っ


 料理と言っても、メインはバーベキューである。マックスと未沙が主に焼き、走り回る子供らを輝が火に近づけないように見張り、ラプ・ラミズとミリアは飲んだくれて、カムジンは ――

「 おめーら、俺の焼きそば食いやがれッ !! 」

―― 鉄板親父と化していた。カムジン一家の台所はラプ・ラミズが仕切りオイグルが働くが、たまに彼が居なくなる ( 恐らくプチ家出 ) とカムジンが料理するのだ。


「 カムジン、大変! 赤ちゃんが、ケムがってるわ! 」
「 おぉっと、すまんな 」

 体に括っていた3つ子を、カムジンは足元の草むらに転がした。子供ら途端に散開し、1人はオスワリして草を引きちぎる。もう1人は捕まり立ちし、拾った枝を持ってスキのない様子で周囲に目を凝らす。あと1人はレジャーシートを銜え、ハイハイで引っ張って来る ―― 野営地の造設?

「 ああっ! 赤ちゃんが、草を口に! 」
「 構わん。喰える・食えねぇ、てめぇの体で判断できるようにしねぇとな 」

 この月齢の赤ん坊にありがちな危険行為だが、ここの家では親の方針だ。ゼントラーディの子育ては、おおらかなのである。それを見ている周りは、ハラハラなのである。

 ちなみに未沙は相手、ましてや異性は呼び捨てにしない。しかしカムジンは新・統合軍 第一級指名手配犯で追いかけ回していた頃の名残りと、本人が「サンなんて、尻がムズムズすらぁ」という希望で呼び捨てだ。



「 うふっ。カムジン、塩加減が丁度いいわネ 」
「 お、おう! ソースだけじゃ甘めぇからな。ショーユも入れてんだ 」
「 ホント、旨いぞ。なぁ、未沙 」  ~ ♡  ← カムジンには、こう見える
「 い、一条。オメーよくこんな、こちょばい 女と居られるな 」

 カムジンは、未沙が苦手だ。自分の身近にはいない毛色の女性に、どう接してよいか分からない。なにせ、カムジンの周りときたら ――

「 コイツのまたの名は、バカムジンだからな 」  ← こんなの
「 んなコト言うのは、オメェくれぇだっ! 」

とか


「 仕方がない。研究チームに “ 死ななきゃ治らん ” と、ついに言われた 」
 ← こーんなの
「 俺が死ぬ時ぁ、オメーも一緒だっ! 」

ばっかりだから。


お肉だい好き、ホネまでしゃぶっちゃう

「ギャートルズ肉(ガーリック醤油味)」 ¥1,980 也
もう販売してないようです。類似品 → 楽天市場「あの骨付き肉作りました♪/骨付き肉」


 凄惨な音を立てながら、ゼントラーディ勢が肉を貪る。彼らは、より原型に近い形の食物を好んだ。肉なら骨付き、節足動物門・甲殻亜門・軟甲綱(エビやシャコの事ネ)なら殻付き。歯で噛み千切って飲み下し、流れるエキスで手や口周りを汚しながら食べるのだ。

 招待された『ゼントラーディ婦人の会』の饗宴の “ 文字どーり、酒池肉林 ” に、輝は決して見てはならぬ
この世の狂宴を見てしまった気がした。


「 なんだ、一条少佐。食わんのか? 」
「 あ、俺は切り分けたヤツ待ちです 」

 レアの牛スネ肉を血を滴らせながら食べるラプ・ラミズは、持ったホネの膝頭骨に至るまで優美だ。己の肘まで垂れた肉汁を手首まで舐め上げ、指を1本1本口に含む様は凄艶だった。ゼントラーディ女性は揃って美形で、「貪る様が耽美」と玄人に大人気である。

 輝は大勢の貪りを今まで見てきたが、目の前の女性が最も美しく優雅に喰らうと思う。常日頃から動作や表情が悠然とした人で、余裕があるように見えるからだろうか?


「 一条少佐の所は、今後も子は1人か? 」
「 ああ、まぁ ・・・ 。おいおいなカンジで、気長に考えてます 」

「 父ちゃん !! 」   「 「 「 とー! 」 」 」   「 とっタン! 」   「 ちゃん! 」
「 おら、オメーら。横一列に並びやがれッ! この俺様が、順番に食わせてやる 」


 カムジンが大勢の子供にワラワラと取りすがられ、慣れた様子で整列させていた。まだオムツを履いた赤ん坊まで、生に近い肉を喰らうらしい …… 。皆一様に三白眼の、子供のクセして目付きがワルいチビ達だ。


カムジン餌やり ちゅう


 調査段階から分かっていた事だが、ゼントラーディ人は多産だった。だから教育プログラムでは家族計画を入念に行い、安易な出産をさせないようにしている。経済力と立場に恵まれたラプ・ラミズとミリアは、今も妊娠中だ。


「 なぁ、マックス。いいのか? 子供がいるのに、酒なんか飲んで 」
「 エキセドル参謀に頼んで、胎児の発育を促すアルコールを作ってもらったそうですよ 」
「 あのオッサン、何でも作るなぁ 」
「 ゼントラーディ人しか飲めないらしいですが、常飲者は妊娠期間が半分になるとか 」


 ラプ・ラミズとミリアは子供をカムジンに任せ、ご機嫌で酒盛り中だった。カムジン一家の表の稼業は、ドブロク造り倉とその問屋である。潜伏中に編み出した手法で造った、安くてパンチが効いた酒。これは瞬く間に地球中のゼントラーディ人から、爆発的な人気を得た。1千万を誇るシェアはカムジン一家を潤わせ、弟子をたくさん抱えている(だからオイグルは、おさんどんが大変)

 ちなみに表の顔と言ってもドブロクだから密売ルートで流れ、マトモな人にとっては裏稼業の職業だ。カムジンとラプ・ラミズは「追い詰められて特攻をかけ、自滅した」と、軍では公式発表していた。不思議な事にマイクローン化すると、性格だけでなく顔も何となく柔和になるらしい。だからカムジン一家には指名手配犯が多かったが整形もせず、みな普通の顔をして一般社会に生きていた。




 カムジンが赤ん坊達の口に、節足動物門・甲殻亜門・軟甲綱を入れてやりながらボヤく。

「 お蔭でラプ・ラミズの奴、ポコポコ産んじまってよぉ。あんま、アイツと戦えねぇんだ 」
「 この前なんか、1度に3人だもんな 」
「 男の子ばかり6人、っていうのが、凄いですね 」
「 おっ、丸飲みか! コイツら大きくなったら、もっと食うぜ。父ちゃん、バカスカ稼ぐかんな 」

 世の目を欺く為の肩書は、カムジンは「フリーター」で、ラプ・ラミズは「主婦」。ついでに言えば、オイグルは「家事手伝い」だった。一門の買い物を担当する大男の嘆きは、「親分が定職に就かないから、クレジット・カードの利用上限が少ないんです」だ。



「 もうあの酒飲むの、止めさせた方がいいんじゃないか? 」
「 いや。俺たちの軍団を作るんだ。せめて7人には、しねぇと 」
「 “ 七人の侍 ” ですか …… 。あの様子、ちょっと深酒しそうですね 」
「 ズルイわ 」

 未沙がわざとスネたように言った、冗談めかした一言。話の流れから、彼女らだけが好きに酒を飲める事に対してと聞こえる。しかし輝だけは、分かっていた。未沙はそういう風を装いながら、実は子供の事を言っているのだ ―― 輝と未沙は未来が生まれて以降、望んでも子宝に恵まれなかった。


「 私も、ご一緒させて下さい 」
「 ああ、早瀬中佐。どうぞ。色々やってもらい、申し訳ない 」
「 いいえ。立ち仕事などして、お身体に障るといけませんもの。さぁ、生野菜もどうぞ。お肌が綺麗になりますわ 」
「 さすが中佐。いいタイミングで、持って来られる 」

 酒と肉に溺れていたラプ・ラミズとミリアに、未沙がサラダを持って行く。ヘヴィな飲食を続ける彼女らと胎児の健康を気遣っての事だが、丁度サッパリした物が食べたくなった2人は喜んだ。輝は未沙のこんな気配りが好きだし、自慢だ。他の男2人の前で、気分よくビールを呑んだ。


 ゼントラーディ女性2人は座る場所を空け、3人は仲良くおしゃべりしがなら飲み出す。未沙が入っただけで、凄惨な光景が大分マトモになった。

出生だけでなくタイプも違う彼女らだが、やはり女同志で自然と話が弾み出す。


「 マックスほど完璧な男を、私は知りません 」
「 ああ。彼は確かに、非の打ち所が無いかも知れないな。初めて彼の戦闘を見た時、私は戦慄したぞ 」
「 他の仕事も、素晴らしいんですよ。優しいし、気は利くし、料理も何でも上手だわ 」
「 おまけに床上手だ 」

 自慢気に胸を張って言うミリア、余裕ある微笑を浮かべるラプ・ラミズ、恥ずかし気にチラリと目を向ける未沙。3人一様に、マックスに視線を注いだ。


「 あの頃は男と子を成すなど、考えもしなかったな 」
「 本当です! 私はラプ・ラミズ司令が、カムジンの奴と添い遂げるとは思いませんでした 」
「 私もまさか あの男、と我ながら憮然とした 」
「 ラプ・ラミズさんは、どんな男性がタイプなのですか? 」
「 男でも女でも。私より強い者 ・ 秀でた所がある者しか、認めん 」
「 ああ、それでカムジンなんですね 」
「 それは違うぞ、早瀬中佐。ヤツより司令の方が、断然お強い 」
「 まぁ通算すれば、5分5分という所だ。最近は、余り戦えないが 」

「 余りって … 妊娠中なのに、鍛練されているんですか !? 」
「 舌技でな。これは私の全勝だ 」
「 ラプ・ラミズさんの洞察力と知性には、私も驚きました。おっしゃる事が的確過ぎて、確かに敵わないかも知れませんね 」
「 いや、中佐。確かに言われる通りだが、司令がおっしゃるのは舌で施す技のことで ――
「 よい、ミリア。中佐はこういう方だ。これが清純、という性質か 」
「 ? 」
「 そういう秀で方も、私は好きだな 」

 急に語尾を崩して色気あるアヤシイ雰囲気を漂わせた年上の女に、未沙は思わず頬を染めてうつむいた。この硬質な美貌の女性は、普段クールなまなじりをほんの少し下げただけで、雰囲気がガラリと変わるのだ。ラプ・ラミズは細めた目で未沙を見据えながら、うっすらと口元に笑みを浮かべて囁く。

「 で …… ? 早瀬中佐は、どんなオトコがイイんだ? 」
「 そ、そうですね …… 知性と品を感じる、落ち着いた男性でしょうか? 」
「 ―― 全然違うじゃないか 」

3人の目が、輝に注がれる。

「 俺、ちょっと …… 」

 輝は居た堪れなくなって、その場を外した。惚れた女が話す「好みのオトコ」の話に、耳をそばだてない男はいない。面目丸潰れで先に離れていたカムジンと、違う方向に行って所在無くたたずむ輝。マックスは気の毒そうに、イジケた2人に目をやった。


こんな感じでチャカチャカ ・ ワイワイと過ごした楽しい時代は めくるめく めくるめき

数年後 ――


早瀬未沙
移民船一番艦の艦長と秘密裏に内定していたが、再会した一条輝との間の子を身籠った為、胎児への影響や母体の負担を考慮して外された。後に情報収集力と分析力を買われて移民船支援室の室長となり、次々に出航する移民船団の旅路をサポートした。

一条輝
移民船一番艦の護衛大隊長と目されていたが、艦長予定であった早瀬未沙と結婚して彼女が地球勤務となった為、候補から外れる。後に飛行技術と戦闘経験 ・ 指導力を買われ、可変戦闘機開発技術指導部隊の隊長として、新人から復役したパイロットまでと幅広い対象の育成と、新型機の開発に尽力した。

マクシミリアン・ジーナス
首都防衛隊本部長となり地球全域に渡る防衛に貢献したが、少しズレた言動が不適格と判断されて降格(後に故意と判明)。彼の適正を生かして、必要な時に必要な場所に派遣される独立遊撃部隊 “ ダンシング・スカル ” を任され、妻のミリアと共に難易度の高い作戦を次々とこなした。

ミリア・ファリーナ・ジーナス
首都防衛隊副部長となり地球全域に渡る防衛に貢献したが、かなりズレた言動(本人は至ってホ・ン・キが適応外と判断されて降格。彼女の適正を生かして ~ 以下、んっあっんんんっ!

wiki より。2014年に結成したそうで、詳細は分かりません


そして ―― -


「 俺たちゃあ、殺し合いがしたいんじゃねぇ。ただ戦いてぇだけだ 」
「 地球人は手を取るに値うと、この数年で分かっている。しかし我々は、宇宙で自由にしか生きれんのだ 」

 カムジンとラプ・ラミズの言葉に、後ろに並ぶ者(またの名を酒造りの弟子)全員がうなずいた。戦いは生命のやり取りだと思うのだが、彼らの中では明確に違うらしい。

「 まっ! オメーらに、ちぃ~とは世話になった。万一どっかで会ったら、荷物置いてきゃ見逃してやるぜ 」
「 相変わらず減らず口で申し訳ないが、今日でしまいだ。今まで付き合ってもらい、悪かったな 」

「 カムジン、ラプ・ラミズさん。お体に気を付けて下さいね 」
「 早瀬中佐。あなたも、一条少佐と仲良くな 」

「 ミリア、てめぇも地球人男に愛想つかされねぇよう、料理のひとつでもやるんだな 」
「 カムジン、お前もラプ・ラミズ司令に捨てられぬよう、本の1冊でも読めよ 」

「 最初の目標地点は、もう決めてあるのか? 」
「 取りあえず、この銀河系を出るぜ。あとは、俺の気の向くまま 運が向くままの、宇宙風任せだ 」


 宇宙を放浪すると言っても、何か目標がないと面白くない。だからカムジンとラプ・ラミズは、ゼントラーディの母星を探すのを旅の行く先とした。存在しないと公式には言われているが、実は極々一部のトップのみがその存在を知っているらしい。

「 私の脳の片隅に残る、わずかな情報だ。本当に実在するか分からん、伝説だぞ 」

「 ゼントラーディが誇る “ 戦わぬ最強兵器 ” 記録参謀の記憶なら、大丈夫だろう 」
「 誰からも隠してるくれぇだ。お宝がたんまり、埋まってるかも知れねぇぜ 」
「 古典名作の、洋風活劇を見てしまって。 な ・・・ 」
「 ―― 宝島、ですね …… 」

 ゼントラーディ星に隠された、秘宝 ―― 未沙は思いを馳せて、身震いした。いくらプロトカルチャーの科学が発達していても、無から生を創造できる訳ではない。マイクローン装置は地球において、ゼントラーディ人をマイクローン化するのに使用する。しかしその逆、地球人を巨人化する事は皆無であった。可能であったが、実施は極限られている。新しく生み出す時、元のサイズより大きくする時。クローン細胞以外に、通称「起源の実」と呼ばれる原料が必要だった。

―― もしかするとの星は、忌まわしい秘密を封じているのかも知れない …… 。


「 ほほう。エキセドル。アイツでも、本を読むようになったのだな 」
「 ブリタイ司令。あの男は本の上に汚物ハナをかんだ手拭い)を置く、不届き者です。どうせTVでしょう 」
「 元の頭は悪くないはずなのだが、一体どこで誤ったのか …… 」

 ゼントラーディ軍における兵士の補充は、上が判断して各師団に送り込む。経験こそないが新兵達は、既に兵士としての肉体と知能を持っていた。彼らの記憶は、そこから始まる。輸送船は引き揚げ時、不要な兵士を引き取って帰る。霊柩車とも言えるその艦が、どこから来てどこへ行くのか。まだまだ中堅である所の、ブリタイやエキセドルは知らなかった。疑問にも思わなかった。


「 アニキー。そろそろ行きやしょう 」

「 オイグル、てめぇ何度いやぁ分かるんだ。船長って言え 」
「 艦長は私だ。お前は単なる戦闘指揮官に、格下げだ 」

 湿っぽさがまるで無い別れの後、黒塗りの戦艦が夜空に浮かんだ。カムジンとラプ・ラミズは地球にどうしても馴染めないゼントラーディ人達を全て引き連れて、今夜宇宙へ旅立つ。そうする事で内乱の憂いを排除し、移民や対外的な事に力を注げる ―― という目論見で、地球側が戦艦を彼等に提供したのだ。

 しかしそんな事を公にすれば、反対する地球人が出るのは目に見えている。だから極秘裏に計画を進め、こうしてひっそりとした出航となった。



ゴゴゴゴ ・・・


 人目を避けて用意された旅立ちの場だが、やはり戦艦が飛び立つとなると轟音が鳴り響く。見送る一堂は、「誰かに気が付かれないといいが」と懸念した。


男・カムジン 別れの挨拶


「 あの、たわけがっ! 」
「 最後まで面倒な男でしたな、閣下 」
「 やっぱり …… 」

 最後の言葉は、誰が言ったか ・ 誰もが言ったか。大人しく去るはずのない男で、何かやるだろうと皆が思っていた。

 野性的で人情家で少々アレな所が愛嬌の男と、冷然としていながら心に蒼い炎を秘めた女。鮮烈な印象を残して往った、自由なゼントラーディ達。そんな彼等を地球に残って義務を果たしてゆく者らは、少しだけ憧憬を持って見送った。


―― そして、新たな種が生まれた

この広大な宇宙うみには、従来と少し違った種族がいる
大きく強靭な肉体に、生み出す高い知性を纏い。 猛る荒々しい気性に、美しく真っ直ぐな愛を宿す

彼らは今も、大海原を放浪している



「 俺たちゃ、カムジン一家だぜ! 」

© にゃお *

‐ 終幕 ‐
あとがき
カムジンの別れの挨拶は、某慎吾ちゃんではアリマセン。時代的に思い浮かべる方は多いでしょうが。

宇宙海賊
略奪しないとなりませんから、イキナリ撃ち落とす事はしません。ゼントラーディ軍や監察軍が派手にドンパチやっている中をチョロチョロして、楽しく戦争ゴッコしてくれればいいと思います。

ラストはHAPPYに
出だしはシリアス(のつもり)でしたが段々ネタ化して、最後はカムジンが締め(られ?)てくれました。私の中でゼントランは、どうしてもお笑いになるキャラです。「分岐点シリーズ」もメイン部分は終了し、あとは補足くらいかな? 輝未沙の話は、恐らく第二部が書き上がったらと思います。

ちょっと …
イラストが出来上がらず保留にしていましたが、もうタイムUP。納得いかない部分もありますが、もう後日(と言ってやらないような…)。一家と言ってまたもや3人で手一杯でしたが、前のSS「サタン・ドール」よりはキレイ描けたかな? 話では「起源の実」の設定辺りを、後日いじると思います。

小噺玉手箱(フォルダ)「ぜんとらんズ」 現在SS2本 ネタ警報 
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 Comment 

Re: 輝未沙 子沢山説 様 

アルバム「銀河に降る雪」の中に、子沢山な一条家を暗示させる歌があり
ひえ~~っ! 知らんかった…。そ、それは聞かねば、なりますまい。今持つ情報をまず処理しようと、新しいマク知識を入れるのはセーブしていたのですが。何せ「愛・おぼ」すら、誤ってレンタルしてしまった1度しか見ないようにしていた位です。

未沙、スゲー! と感心です。輝も相当、子育てに家事にと奮闘した事でしょう。「次の子供がなかなか出来ない」設定は、そういう切ない部分も残しておきたいと思っていたからです。仕事と両立も大変そうだし、細身の未沙は何となく沢山産まなそうな体型に見えて。

面白かった
ありがとうございます ヽ(^。^)ノ
このシリーズは、自分で「チャレンジャーだな」と思いつつ公開しました。拍手数的に見ると、低評価な感があります。でも私自身としては、カムラプが宇宙に帰ったり、輝未沙が地球に残る未来を書いた事に意義を感じております。

いや~、新情報をありがとうございました。いつも楽しみにしております e-68

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Re: 「楽しかったです」様 

再び今度はこんにちは、です ( ・∀・)ノ  笑って頂け、嬉しいです。自分のギャグ・センスはいかがなものか?とも思っているので。でも「笑わせよう」と言うより、自分が面白いと思う事を書いてます。

3組は仲良くやるか?
「こんなIFもあり」と言っていだだけ、良かったです。カムジン達はチャラチャラした文化には染まって欲しくないですが、義理人情とか男狭あることに惹かれてくれるといいと思います。彼なりの礼儀や常識で行動し、結果的にはバカ騒動…みたいのを希望。ミンメイ・ファンは、どうかなぁ? 私的には27話「いーい歌だ…」は、ほんの一瞬の気の迷いだといいなと。後日ゼントラ軍への反旗は納得しつつ、自分でも「ありゃ俺のガラじゃなかったぜ」と後悔して欲しい感じ。

どぶろく造りでぼろ儲けしているとは、おみそれしやした。さすがは おやびん
造ってるのはオイグル、商売はラプ・ラミズ、カムジンは親ビンしてるだけ ―― が、タネ明かしです(笑)。日常生活含め、万事がこの調子。でも抗争の時は大活躍。

カムジンが未沙が苦手 ラプラミズは未沙をに一目を置いている
ありがとうございます。私的にカム&未沙の交流は、水と油の2人では全く想定外です。ラプ・ラミズはどうか分かりませんが、私の未沙贔屓で。ちなみにカム&マックスも、絡ませにくく感じます。

ミリアのつっ込み
「ぶぶ~、輝」でしたか! この2人、互いに結構つっ込み合ってる設定です。「思っても、普通は言わんだろ」という事を、どちらもズバッと口に出すタイプかと。

カムジン一家はオイグルがいないとやっていけない
それを誰も知らない、不憫だけど本人は幸せ。私的に何故だか不憫が似合うというか、カワイイというキャラ。内弟子100人(安易な数設定)とワガママ放題な親分一家を細やかに世話する、何気にスゴ腕主夫です。

パイレーツ画面
私には構造が込み入ったテンプレで調整不足なので、本日の更新予定に合わせて変更しました。ウチのブログの場合、アレを使えるのはカムジン話だけです。また登場できるか否か。

帰省前のお忙しい時にコメント下さり、ありがとうございます。では e-68

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Re: 「カムジン一家」様 

とてもありそうなカムジン一家ですね
そう言って頂けると、よかったです。IFのコンセプトは「状況がオリジナルと違うだけで、人物は同じ」と最近、頂戴したコメントにレスを書いた時に気付かせて頂けたので。e-68 「ありがとうゴザイマス~」

輝と未沙の関係を深めるキッカケとなる所に、必ず出てきた
言われてみれば、そうですね! 「カムジンが命令違反をしなきゃ成立しません」ですね! 後先考えない好き勝手な行動が物語も主人公達をも動かす、パワーがあるキャラクターなんでしょうか。制作者にとって動かしやすくてキャラ、とも言う(笑)。でもSSを書く身で思うに、そういうキャラは、きっと作り手に好かれています。

前々から文化の一面を持ってる
ですよね。文化の定義など調べていませんが、マクロス作品を見て思うに、「愛情や感動、楽しさ等を感じ、それを誰かと共有する事」な気がします。プロトカルチャーがとった「文化を持たさない」方法は、関心の対象を戦いのみに制限し、言語の制約や上下関係の徹底により共有の機会を失くした事では? それにカムジンは囚われず、ただ「面白れぇ!」だけで突き破ったと。

未沙に一言
はは・・・ (^.^) 自分が言っている人物像が、輝と全く違うのに気付かなかったのでは? オトコ共は耳ダンボしながら、当然しら~っと聞いてないフリしてます。もし聞かれてるのを知っていたら、恥ずかし気に「優しいヒト…」と上目遣いで、頬を染めて答えてくれそうです。「どんなオトコがイイ」と一言で聞かれても「惹かれるタイプ」「自分に合う人」「理想的な人物」等、受け止め方は色々かなと。「輝と全く違うこと言ったら、かわいそう」優しいですね~。私なぞ「もっとイッタレ~」と、ズバリつっこむミリアと小さくなる輝ネタ描きたさに思ってしまいました。

色々と聞いて頂けてる?ので、私も自分の書いた物ながらに理解が深まります。もちろん妄想も膨らみます! それに今日は少し涼しいので、久し振りにSSを書きたいと思いました e-68

Re: 「3つ子!(笑)」様 

ゼントランは「生命力・征服欲が強いので、繁殖力も強い」という脳内妄想です。でも実は、ただ単にカムジンを子供まみれにしたかった…。

親分は狭い惑星の上よりも、宇宙の大海原の方が似合う
ですよね! それなりに文化にも馴染んだ彼ですが、結局のところ地球生活は息苦しくて爆発したのでは? 破壊力はあっても生活力はなさそう(笑)なので、「監修ラプ・ラミズ、実施オイグル」的に支えられて、血気盛んなゼントラ集団のガキ大将でいそうです。

またぜひ、カム×ラプ話を
このシリーズを書いてから、輝未沙脳が「カムさんラプさんオイグルさん」に侵食されております。あの人達、アク強過ぎ。今回のオトナ・ネタは「ガマン大会、カムジン全敗」でしたが、戦闘的なオトナ・シーンも書きたいです。

TV以外のカムジン
最近パチスロの映像を少し見ましたが、FIRST同様にかなりの悪人づら。あのビジュアルでは、仮にお茶目な愛嬌シーンがあっても、ギャップ萌えでなく単なる違和感でしかない感じです。ただの悪ワキ役認識なのでしょうか。

カムジン大航海編(書くかは不明ですが)のブログ画面の時にお越し頂けて、よかったです e-68

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