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「SS (二次創作小説)」
空白の二年間

ただ、それだけ

 輝と未沙が離れた期間は、2人にとってどんな時機だったのでしょう。輝の誕生日、2010年11月4日にあった出来事です。 アポロ編、堂々の完結 !!


Present


―― なーんて、カッコつけてみました 
2012.7.16 UP


 輝は画面とコンソールだけが光る通信室で、未沙に決定したばかりの帰還日時を伝えた。今日は輝の誕生日で、自分へのちょっとしたプレゼント気分だ。

「 今日、俺の誕生日なんだ 」
「 おめでとう。19歳 …… かしら? 」
「 うん。もう酒も飲めるぞ 」
「 今までだって飲んでたクセに 」

 未沙は憎まれ口を叩きながら、心の中で胸をなで降ろした。輝の母は出産時に亡くなったと聞いたので、彼が自分の誕生日をどう捉えているか、正直心配だったのだ。この様子では彼の中でその事は、恐らくもう消化できているのだろう。

 当日に顔を見て「おめでとう」と言えた事も、嬉しかった。本当はプレゼントを贈りたかったが、何故誕生日を知っているのかと聞かれたら困る。それに多忙で時間が無く、とても間に合わなかった。実は今日を迎えるまで、ずっと「どう切り出そう」と迷っていたのだ。


「 アポロは始めヒマで参ったけど、終わってみれば色々ためになったな 」
「 そうね。随分と学びがあったんじゃない? 」
「 地球にいたら毎日ゴタゴタしてて、改めて今までを振り返るなんてしなかったよ 」
「 あの …… まだやっぱり、悩んでる? 」

 天下の早瀬少佐がする少しオドオドとした問いかけに、何をと聞かなくても分かる。戦闘や、軍にいる事への葛藤についてだ。輝は緩く頭を振って、微笑んだ。


「 いいや ―― もう、いいんだ 」

 俺は貴方がいつも言うような、「平和のため」とか「世界中の人々が、安心して暮らせるように」なんて、分からない。平和って「フツーの暮らしの事だろ」って感じでピンとこないし、世界中の人だなんて「カンベンしてくれ」って思う。多分あなたはそういう人で、だけど俺はこういう奴なんだ。

 難しい事は知らないし、深く広く考えるだなんて出来ない。ただバルキリーをちょっと人より上手く動かせて、軍では誰かに命令出来るような少しばかりエライ部類に入るらしい。でもそんな理由で戦争なんてしたくないし、誰かを傷つけるのも傷つけられるのも嫌だ。


 あなた達を。俺が知ってるほんの小さい世界を、守りたいから戦うんだ ―― ねぇ、未沙。それでいいだろ? 貴方を守りたい。貴方に笑顔でいて欲しい。 ただ、それだけ。 なぁ、いいだろう …… ?

「 ちょっと平和ボケしてただけさ。俺は守る為に戦う。それでいいんだろ、未沙? 」


 未沙は問うような ・ 宣言するような輝に、どう応えようか考える。彼の表情に不安はなく、思いつめてる風でもない。いつもの自然体に、取りあえずホッとした。

 廻り回ってスタートに戻ったかのような結論に、彼は本当に納得しているのか。しかし、そういう事はよくある現象だ。様々な思考過程や心理を踏んで至った、シンプルな結論。それはどんな場面でも彼らしく形を変えて、ずっと今後を支える言葉になるだろう。

「 そうね …… 。 私も、それでいいと思う 」

 未沙には輝の気持ちも、本当は結局どんな思いに至ったかも分からない。でも、彼がほんのり笑ってるから。穏やかな目を、しているから ―― ただそれだけで、いいと思った。


多くは望まない。目の前の あなた ―― ただそれだけで、いい

おわり

あとがき

生命や世界の危機を、手を取り合って乗り越えた2人。その後に離れて過ごした故に、お互いが居る事に満足しようとする心境に早くも至りました。だから若いのに、遅々として関係が進まんのだな。輝は未沙を「か弱い、守るべき人」や「綺麗で、尊敬する人」と認識してしまった故に、性愛には結び付きにくくなります。ンな事を考えてはイカン、という相手です。そんな心理、現実にあるのかね?

飲酒可能年齢
SS「Micro Cosmos」では17歳(つまり登場時、16歳設定)だったので、一旦は18歳以上としました。しかしメガ・ロード出発時は、ギリで19歳になってしまうんですよ。ちょっとなぁ …… と、思いまして。だから「Micro ~」は18歳にし、飲酒可能年齢を19歳とご都合主義で設定しましたー。

ああ、本当は輝に「17歳」って、悔しそうに気まずそうに言わせたかった …… 。seventeen って何か青春の代名詞というか、特別な響きの年齢な気がします。

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 Comment 

Re: 「清い交際」様 

恋愛に関しては中学生レベルの雰囲気
私もそんな印象ですが、その年代の感覚を覚えていないので、手探りで描いております。「好きなら、触れ合って当然」と男女間を自然に捉えて、素直に・開き直って行動する。それが出来ない2人、な感じです。大人集団にいるので、他人事としては分かっている。でもいざ自分となると、「いいのかな」と躊躇いや未知への懼れもあって、ストップがかかる。

未沙の潔癖さとは、行為の目的・動機や伴う感情に、一部のやましさすら厭う性分と思ってます。そんな潔癖さを、不器用に思って愛しかったり、流されない強さと尊敬していたり。で無意識に、輝はストップを掛けてしまっている ―― な感じで描いているつもりですが、果たして書き込めているでしょうか。

「やっぱり解釈に苦しむふたり」ですよね、特に輝! 

再会して、お互いに燃え上がる様な関係にならないとオカシイ
この時点で燃え上がるには、おっしゃる通り中坊だったんでしょうねぇ。でも36話ラストは、まさにオカシイ…。それ以降は、存分に燃え上がって欲しいですね。私も萌炎上します

お互いをどう認識しているかなんて会話しなさそう
ですね~。今生の別れとかイチャイチャして感極まる等の、言いたくなるシュチュがあれば別ですが。合コンとか年齢が離れているとかの気遣う関係じゃないと、一般的にそういう事は日常で言わなそう。お友達始まりの関係ではテレて、口に出来なそうです。

思い出のクリスマスで輝の本当のプレゼント
あっはは・・・と、笑って誤魔化す…。ブツもエピソードもあるんですが、「作り過ぎかなぁ」と迷っております。気に掛けて頂けて、光栄です。

拍手小噺「未沙の家出」で妄想
「夫婦」くくりだったので、「アレおぼ」でも?でしたが、成程ソッチでしたか! 未沙にしてみれば輝には悪いけど、「浮気疑惑」の方がマシですねぇ。輝も未沙のキャラを思えば当然、本当の事は言えないし。 e-68 「オナラにすら育まれる愛、ってコトで!」

私のSSをきっかけに、輝未沙の妄想や考察をして頂けるのなら光栄です。増してや そのコメントを頂けたり、SSの先を読んだ(と勝手に私が思えてしまう程、シンクロした)感想を下さるなら嬉しいです。SSでそれなりの描写が出来たのかな?なんて、自分に都合よく受け取らせて頂いてマス♪ 

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